【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで | HAPPY PLUS VOICE

【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで

オリジナルブランドsuadeo(スアデオ)では、今季ノルディック柄の可愛らしいニットが登場!上質なカシミヤ素材でありながら、おうちで洗えるという嬉しい機能も。こだわりのカシミヤニットができるまでをsuadeo企画のDannyに話を直撃取材!

「繊維の宝石」と呼ばれているカシミヤ

企画Danny:その理由は、「素材の特長」と「希少性」に秘密があります。原料となるのは、厳しい自然環境の中で、放牧に近い形で飼育されているカシミヤ山羊。
過酷な環境下で飼育されているカシミヤ山羊は、寒気や乾燥に強い耐久力を持ち、環境に順応した毛質になっています。そのカシミヤ山羊の一頭から約100~120g程度しか取れず、非常に産毛量が少ないことから、希少性の高い素材と言えます。山岳地帯の飲み水にミネラルが多く含まれていること、厳しい環境下にあるため外敵が少なくストレスが低いことから、平地で育てられた山羊と比べて、体毛の艶が高いともいわれています。

熱もこもりにくくチクチクしない、心地よいニット

企画Danny何と言っても薄手でも保温性が高いので暖かい!そして軽くてチクチクしない!ウールよりも暖かいにもかかわらず吸湿性は高いので、熱がこもりすぎず秋のはじめから着ていても「暑すぎる!」とならないのでシーズン長く着られます。軽いと着用して動きやすいし、肩も凝りにくい。短時間ならハンガーにかけていても伸びるという事も少ないです。そして見るだけで柔らかそうな色。どんなに濃い色でも見るだけでふわふわしていて触りたくなるような発色性が大好きです。

――カシミヤのデメリットはありますか?

企画Danny繊維が細い分、絡まりやすいのでピリング(毛玉)が発生しやすいところ。ただ、毛玉は取れやすくブラシではたくだけで簡単に取れるケースが多いです。

――どうやって色と柄を選んでいきますか?

企画Dannyニット製品すべてに言えることですが、糸から立体的なものを作れるニット製品は、形の可能性が無限大です。立体的にすることも、様々な素材をMIXして質感を変える事も可能です。どんな色の組み合わせにしようか?を考えてベースとなる色を決めます。糸から染める場合もありますが、今回は様々な色展開がある糸を選び、その中から作りたい色を選びました。

【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで

ベースとなる部分は誰もが着やすいカラーにして、遊び心のある差し色を入れたい、というのが私の決めたコンセプト。そして、次に作りたい柄を決めます。何枚も写真を集めて、自分のイメージに近いものを工場さんと話し合い、具体的な幅や柄を考えていきます。基本になる柄は、伝統的なノルディック柄に決めました。そして、試しに編んでもらいます。

【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで

あの糸だけの状態のものから、この試し編みに至るまでが非常に時間がかかります。この色がここにきて、「このくらいの幅になって、この色とこの色が並んだらどんな風になるだろう……」というのは自分の想像力との戦いです。そして、ここからさらに幅や柄の組み合わせを変えていきます。柄の幅が広いと思ったので、少しシンプルに。何となく自分の理想とするものが出来てきました。試し編みを形にするとこんな感じになります。

【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで


そして、袖口と裾にも遊び心を。控えめに柄を入れてみました。

ここまでは、柄や素材のことをお届けしましたが、次回はデザインのこだわりなどをお伝えします!


【前編】こだわりの「洗えるカシミヤニット」ができるまで
 
元雑誌編集者や百貨店バイヤー、デザイナーなど様々な経歴を持ったファッションのプロ達が集結するHAPPY PLUS STOREのスタッフが、確かな目利きで注目のブランドやトレンド情報を発信していきます。