
気になるあの人の“MYスタンダード”Vol.23 田丸麻紀
MYスタイルを作る最愛アイテムについて聞きました!
気になるあの人の
“MYスタンダード”
Vol.23 田丸麻紀
おしゃれにスタイルがあり、自分に似合うものを知っているファッションのプロたちに、“マイスタンダード”について取材する連載。今月は俳優・モデルの田丸麻紀さんにお話を伺いました。

たまるまき●1995年より現在も多数のファッション誌の誌面を飾りカタログやCMなどで活躍。その後、2004年NHKの大河ドラマ「新撰組!」で俳優デビュー。以降ドラマやバラエティー、ラジオ番組などを含め幅広く活躍するなか、2023年には自身のブランド「Ade Lifestyle」を立ち上げ新しい挑戦を続けている。

Vol.23
田丸麻紀さん(俳優・モデル)
雑誌を見るのが大好きで、将来は作る側の人になりたいとの想いから「mc sister」の専属モデルとして、見事モデルデビューを果たした田丸麻紀さん。
インスタグラムに掲載される私服コーデが群を抜いておしゃれで、素敵すぎると評判です。
「小学生の頃から、学校に着ていく服を前日の夜にコーディネートするのが日課でした。その頃から服は特別な存在だったようで、こだわりを持って楽しみながら組み合わせを考えていました。
雑誌を見る側から登場する側に立ってさまざまなファッションに触れてきて思うのは、10~15年ごとに自分のファッションに節目が存在していたこと。“おしゃれは我慢”とばかりに痛い靴やまだ暑いのに秋服をいち早く着ていた時期、“快適さより華やかさ”と華美な洋服を身に纏っていた頃、子どもが小さいことで好きなものが身につけられなかった時期などいろいろがありましたが、今では数をたくさんではなく上質で良いと思えるものを丁寧に着ていきたいと思うように。
スタンダードとは自分を表現するもの。恐らく私のおしゃれDNAには“トラッド”があって、スタンダードアイテム選びにも色濃く影響しています。そのスタンダードがあることで大きな武器になるし、安心感にもつながります。そしてこれからもずっと付き合っていく相棒のような存在です」
MAKI’s
STANDARD
01
白シャツ
クローゼットにはスタメンがずらり。こだわりは衿の具合
「ザ・定番といわれるシャツですが、トレンドが表れやすいアイテムでもあるのでシーズン毎に新しい1枚をお迎えしつつ、スタメンを何枚か揃えています。最近は少しオーバーサイズで、ヒップが隠れる長さがメイン。そして一番のこだわりは、衿の表情。立てた衿がピーンとするのではなく、ふわっと自然な立ち方をして胸もとにきれいな三角形ができるのが理想です。無理矢理ではなく、自然ときれいな首もとが演出できるものをいつも探しているんですよ」

ジル・サンダーで経験を積んだデザイナーが作るオーバーサイズシルエットの白シャツ。顔まわりを引き締めるスタンドカラー、大きめなカフス、縦長のフロントポケットなど、シンプルななかに新しさとモダンを感じさせる1枚に。さらっと着るだけで絵になる白シャツは今季のマストハブ。
HARUNOBUMURATA MARION ¥59,400
MAKI’s
STANDARD
02
ボーダー
ボーダーはアート!
おばあちゃんになっても着ていたい
「10代の頃から大好きで、ずっと着続けているボーダー。ピカソがセントジェームスを着た『ピカソのパン』というポートレートを見ても、ボーダーであることで写真が仕上がっていると思えるくらい、着る人を素敵に見せてくれる存在だと確信しています。私の場合、ときどき浮気して新しいブランドにも手を出しますが、老舗ブランドの1枚はそのときどきを意識して色やサイズ感を選びますし、サイズが豊富だから、家族で楽しめるのも魅力ですね。コーデの中にボーダーがあることでスタイリングの引き締め役としても頼りになります」

ワークやミリタリーウェアを再構築したデザインと、フランス各地の伝統的な生地や技術を取り入れた物づくりが魅力のウティ。ボトルネックのオーバーサイズと配色にこだわったボーダーは、フランス・バスク地方で糸の染色、編み立て、カット縫製までをひとつの工場で一貫製造。ボーダーの新しい着こなしに欠かせない1枚に。
OUTIL TORICOT GER ¥27,500
MAKI’s
STANDARD
03
トレンチコート
遊び心やパッションを感じる1着を
「トラディショナルなブランドのトレンチコートを散々楽しんできたので、今ではファッションを意識したものを選んでいます。例えばギャバジンと違う素材が組み合わさっていたり、サイズ感が少し大きめでドレープを感じる後ろ姿だったり…。ミリタリーウェアだったトレンチに対するデザイナーさんの思いを形にしたものに惹かれます」

イラストやデザイナー中山まりこさんのメッセージが散りばめられた唯一無二のトレンチコート。こなれたシルエットと、艶やかなコットンと軽やかなリネンが織りなすナチュラルな素材に施したアタリやヴィンテージ加工はこのブランドならでは。主役にも脇役にもなる1着。
MADISONBLUE TRENCH COAT C/L ¥242,000
MAKI’s
STANDARD
04
3ピース
ハンサムなセットアップは男性のスーツが理想形
「甘いものよりハンサムなアイテムが好きです。なかでもジャケット、ベスト、パンツの3ピースを見ると、ばっちり決めておしゃれしたいという気持ちがムクムクと湧いてきます(笑)。3つをばらして着ることもありますが、小物は女性らしいものを身に着けるように。鏡の前で、靴は透け感のある素材のポインテッドトゥにとか、バッグならクラッチとか、袖はロールアップよりクシュっとたくし上げようとか…。そういうアレンジを考えるのがとにかく楽しいんです」
MAKI’s
STANDARD
05
きれいめワンピース
今季はボックスシルエットが気になります
「お気に入りのワンピースを見るたびに、“女の子に生まれてよかった”と思える瞬間が何度もやってくるんです(笑)。昨年はロング丈のタイトスカートタイプをよく着ていましたが、今季は着丈がもう少し短めでボックスシルエットのものが気になっています。ちょっとクラシックを意識して、カラータイツとブーツで着こなしたいですね」

ワンピースとしても羽織りとしても着映える2way仕様。撥水加工を施したコットンナイロン素材は、シーズンを問わず着用できてお手入れも簡単。華やかなフレアヨークや袖口にあしらったコンチョボタンなど、細部にまでこだわった作りに。高めに設定したウエストのドローコードで身長にあわせた丈感に調整可能。
suadeo 撥水コート風ワンピース ¥30,800
MAKI’s
STANDARD
06
デニム
ラクチンな穿き心地の太めストレートに夢中
「少し前からデニムにもラクチンを求めるように(笑)。だからといって見た目はもちろん譲れません。そしてデニムもトレンドが表れやすいアイテムだから、今手が伸びるのはボーイズタイプのちょっと太め。そしてデニムを着る日は、女性らしいきれいめな靴を合わせます。これからの季節はリブ編みのソックスを穿きたいですね。例えばカーキ色のソックスでデニムと靴をつなぐのもいいな、といろいろ妄想して楽しんでいます(笑)」

ウエストまわりはすっきりとしたハイライズのワイドストレートデニム。腰位置が高く見え、脚長効果も抜群。オーセンティックな表情の綿100%デニム生地でありながら、ゴワつきもなくすっきり着こなせる。あえてサイズアップして腰履きにすると、裾にワンクッションするこなれた着こなしに。
upper hights THE NIECE ¥27,500
MAKI’s
STANDARD
07
パール
パールのピアスはずっと大事につけ続けたい
「どのジュエリーブランドでもついパールに目が行ってしまうくらい、昔からパールが好きです。なかでもごくシンプルな一粒パールのピアスは、質感や色、ツヤが内側からにじむような美しさに満ちている一番のお気に入り。白シャツとデニムのときは、パールのピアスと他のジュエリーをたっぷり。マニッシュな3ピーススタイルのときは、パールのピアスだけというように、足し算や引き算をしながら楽しんでいます」

ひとつひとつが唯一無二の形をした淡水パールのドロップピアス。注目すべきは、パールのサイズが約2.5㎝と大粒で存在感を放っていること。まろやかな光沢と揺れるデザインで顔まわりが華やかになること請け合い。シンプルなスタイリングにさりげなくつけてみたい。
JIL SANDER GRAINY EARRINGS 1(ピアス) ¥74,800
COLUMN
息子たちの試合に帯同し、その土地の魅力を散策しています

東京オリンピックをきっかけに2人の息子さんがフェンシングに興味を持ち、レッスンをスタート。11歳になる長男くんは今年、全国大会デビューし、ニュースでも取り上げられるほど。
「子どもたちからフェンシングをやりたいといわれ、お教室探しからスタートしたのが約3年前。主人と交代で送り迎えを担当しながら通っています。夢中になれるものを見つけたことや地道な努力は、すべて彼らの宝物だと思える日々です。私も主人もフェンシングとは無縁。教えることができないので、ただただ彼らをサポートし、熱い気持ちを持って応援するしかないんです。長男が地方大会にも出場するようになって、私も次男を連れて帯同しているのですが、なかなか訪れるチャンスのない土地にお邪魔できるのが楽しくて。せっかく足を延ばすのですから、空いた時間にその土地の情報を仕込んで美味しいものを食べたり、観光地を回るなどして楽しんでいます」
取材・文/向井真樹








































