気になるあの人の“スタンダード”Vol.2 神山まりあ
MYスタイルを作る最愛アイテムについて聞きました!
気になるあの人の
“スタンダード”
Vol.2 神山まりあ
おしゃれにスタイルがあり、自分に似合うものを知っているファッションのプロたちに、“MYスタンダード”について取材する連載がスタート! 思わず手が伸びて、袖を通すたびに自分を託せる信頼感が生まれ、一生付き合っていくつもり! そんな魅力が詰まったアイテムについて、その方の視点で語っていただきます。第2回目は、モデルの神山まりあさんにお話を伺いました。
Fashion coordinator 神山まりあさん
かみやま まりあ●2011ミス・ユニバース・ジャパングランプリ受賞。その後ファッション誌、テレビ等で活躍し、さまざまなアパレルブランドとのコラボアイテムも好評。3月には幻冬舎よりスタイルブックを発売予定。
Vol.2
神山まりあさん
ミニマルな着こなしに定評がある神山まりあさんのスタンダードは、代々受け継がれてきたおしゃれへの向き合い方にあります。
「母も祖母もおしゃれが大好き。そんな2人に子どもの頃から“コーディネートは3色以内にまとめて”、“暖色と寒色はミックスしない”といったさまざまなルールを叩き込まれました(笑)。そうして育った私が更に衝撃を受けたのが、義母の輪をかけたおしゃれっぷり。イタリアをよく訪れていた義母は、ベーシックなおしゃれは上質な素材選びと、自分にしっくりくるサイズを身につけることがいかに大事かを教えてくれました」。
家族から伝えられたおしゃれセオリーと、譲り受けた数々のベーシックアイテムが神山さんの中で成熟した結果、これだ!と思えるマイスタンダードに行きついたと言います。
「流行を追い求めた時期もありましたが、トレンドがひと巡りして気がすんだのかな(笑)。自分にとってのスタンダードがよく分かったので、これからはより上質なものへと買い替えながら大切にしていきたいと思います」。
MARIA‘s
STANDARD
01
ハイゲージのタートルニット
冬のコート下はこれ! 着心地のいいハイゲージが活躍中
「髪を短くしてからタートルニットをよく着るようになりました。コートを羽織ってもさまになるし、ジュエリー使いが映えるのも魅力。持っているのは黒、白、ネイビー、グレー、ベージュのベーシックカラーオンリーで、そのほとんどがハイゲージです。タートルネックに長さがあって首の部分はきつすぎず、腕まくりした時に袖が落ちてきにくいテンションであって欲しい(笑)。こうしてお眼鏡に叶ったタートルはヘビロテしてまた買い直す、そんな付き合い方をしています」。
柔らかくふんわりとした肌触りが心地よいハイゲージニットは、名前の通りTシャツ感覚で着られる1枚。糸を甘く撚りながら、細番手ウール糸を歪みを抑えながら編み上げる技術力の高さも評判。ストレッチ性に富み、美しい光沢があるので、インナーはもちろん主役ニットとしても重宝します。
SLOANE ウール天竺 タートルネック長袖ニットT ¥16,500
MARIA’s
STANDARD
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黒のレギンス
オールシーズン頼りになるスタンダードの中のスタンダード
「子どもの頃からスパッツを履いていたからかな。レギンスは私にとってなくてはならないスタンダードボトム。先日も私服スタイルを100カット撮影したのですが、黒のレギンスの出番が多いこと(笑)。薄手のリブ編みは心もとないけれど、愛用しているのは体のラインを拾いすぎない地厚な生地で、ウエスト周りに飾りがなくすぽんと履けるウエストがゴムのタイプ。今の時期はニットとのワンツーコーデや、レザージャケットを羽織ってロングブーツに合わせるブーツインスタイルがお気に入り」。
着心地と美シルエットを形にしたウエストゴムのイージートラウザーは、ブランドのアイコンパンツとして作り続けられている人気アイテム。その伝説的パンツをハピプラストアが合皮素材で別注。柔らかな履き心地やスタイルアップ効果に加え、どんなトップス合わせでも洒落見えが叶います。
M・fil 【HPS別注】フェイクレザーアンクルパンツ ¥23,100
MARIA‘s
STANDARD
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マキシ丈コート
パワーをもらえるマキシ丈。スタイリングはカジュアル一択
「昨年、偶然見つけたコペンハーゲン在住のインスタグラマーが、マキシ丈コートをキャップやスニーカーに合わせてカジュアルに着こなしているのがカッコよくて! 今年は絶対にトライすると決めていました。私のこだわりは、たっぷりとした丈感と衿つきのデザイン。運よく今季はスーパーロング丈コートの当たり年。すでに3着手に入れました。コートがほぼ全身を占めるので、黒、モノトーンチェック、深いグリーンとやっぱりベーシックカラーに手が伸びます」。
柔らかな風合いと上品な光沢をあわせ持つ上質なダブルフェイスのビーバーウールを使った、リバー仕立てのフードつきコートです。ドルマンスリーブなのでインナーを選ばないのも嬉しい魅力。分量感のあるフォルムの両サイドには深いスリットを入れ、軽やかで着こなしやすいデザインに。
SACRA DOUBLE FACE BEAVERコート ¥132,000
MARIA‘s
STANDARD
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オールブラックコーディネート
“黒は女性を美しく見せる” この言葉を信じて今日も手が伸びます
「クローゼットの約半分は黒。私の母も黒好きだから、これはもうDNAがなせる業(笑)。ここまで“黒愛”が深まったのは、アニメ映画“魔女の宅急便”の中でオソノさんがキキに言う“黒は女を美しく見せるんだから”というセリフに感銘を受けたのがきっかけでした。黒を着るとしっくりくるのは、もともと黒い髪を染めたことがないからかな。上から下まで黒でまとめる日もあれば、白を加えたりシルバーをポイント使いしたり…。これからもオールブラックコーデを追求します」。
MBL(メジャーリーグベスボール)の公式選手用キャップのサプライヤーとして名高い “NEW ERA”に、モデルの神山まりあさんが別注したキャップ。スポーティにもエレガントにも合わせられるよう、タフタライクな光沢のあるナイロン素材を使い、バイザーを通常より10mm長くしてカーブを施しました。
NEW ERA 復刻【Maria Kamiyama】9THIRTY/Long Visor Cloth strap ¥4,730
MARIA‘s
STANDARD
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白シャツ
形、素材、サイズを揃えて白シャツの可能性を楽しみます
「タンクトップの上に羽織ったり、オーバーサイズをドレッシーなスカートにインしたりと白シャツの可能性は無限大。だからさまざまな素材やデザイン、サイズを揃えています。もうクローゼットはシャツだらけ(笑)。いま夢中なのが、ボトムにインしただけでさまになる1枚。まるでスタイリストさんが美しいブラウジングを作り出したような自然なふくらみが背中に出るんです。白シャツをどう着こなすか、そのヒントをいつも探しています」。
ブランドの代名詞的な“ハンプトンシャツ”は、N.Yに暮らす人々が週末を過ごす街、ハンプトンに集まるアーティストたちが着ている姿をイメージしてデザイン。こなれた着こなしができる絶妙なサイジングと、細部へのこだわりは秀逸。バックサテンならではのなめらかな肌触りは一度着たら手放せません。
MADISONBLUE HAMPTON BACK SATIN SHIRT ¥42,900
MARIA‘s
STANDARD
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黒のブーツ
冬の足もとは黒のブーツで完成させます
「黒のレギンスを履く時にはロングブーツにインしますが、スカートやコートの足もとからチラッと見える黒ブーツの合わせ方が好きです。長さはショート、ミディアム、ロングとさまざまで、デザインもサイドゴアやペッタンコ、華奢なヒールとこれまたいろいろ持っています(笑)。ニーハイ以外はほとんど揃っているかもしれませんね。寒がりだから、冬じゅう頼ってしまいます」。
エレガントな佇まいがイタリアのブランドらしいショートブーツ。しなやかなレザーは足当たりがよく、6.5㎝ヒールでも足首がフィットするので安定感があって履き心地も良好。デニムなどのカジュアルコーデからフェミニンなスカートまで、トレンド感のある着こなしが楽しめます。
FABIO RUSCONI レザーショートヒールブーツ ¥49,500
MARIA‘s
STANDARD
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ゴールドジュエリー
肌に映えるゴールド。身につけるのは最小限!
「昔からゴールドがしっくりくると感じていましたが、“グリーン味のある肌だからゴールドが似合うのよ”とニューヨークでアドバイスされて納得。以来、少しずつ揃えたジュエリーは収納ボックスに収まるレベルで、オーセンティックなデザインばかり。身につける数は少なくても、いかに存在感を発揮できるかがジュエリー選びのポイント。ジュエリーに関しては少数精鋭派(笑)。黒のタートルにゴールドのピアスとバングル。このくらいが理想的ですね」。
彫刻を学んだ女性デザイナーが作るハンドメイドのネックレス。ヴィンテージ感のある真鍮のメダルチャームと存在感のあるチェーンの組み合わせは、胸もとに華やかさと上品さをプラスします。シャツの胸もとにもニットにも合わせやすく、他のネックレスとの重ねづけにも役立ちます。
LAURA LOMBARDI ROSA PENDANT OVAL CHAIN ネックレス ¥27,500
COLUMN
あれこれ考える時間とみんなの笑顔が楽しみ
テーブルコーディネートの腕前がプロ級の神山さん。「人が集まることが多い我が家。日程が決まったら、その日のテーマをあれこれ考えるのが大好きです。特別な勉強をしたわけではなく、すべて自己流。写真は昨年のサンクスギビングのディナーの為のちょっと特別なアレンジ。この日はテーマをグリーンに決めて、リネンのテーブルクロスとシックな食器やカトラリーにキャンドルの暖かな光を添えました。 料理だけでも大変なのに…とよく言われますが、そちらはプロにお任せです(笑)」。
取材・文/向井真樹