大人可愛い!大人気の色石アクセサリー「ラ・スール」物語
フランス語で“姉妹”を意味するアクセサリーブランド「La Soeur(ラ・スール)」。ジュエリーのクオリティがありながら、より身近にアクセサリー感覚で楽しめることをコンセプトにした人気ブランドです。今回は、SNSでお洒落なジュエリー使いと評判のデザイナーTOMOKOさんにブランドスタートからのお話を伺いました。
ブランドのスタート
2004年から、今年で16年目になります。ブランド名の「ラ・スール」はフランス語で姉妹という意味で、私と義理の妹MIKAを称して名付けました。私が結婚するときに欲しい指輪がなく、だったらつくっちゃおうかな、と思っていたときに出会ったのがMIKAなんです。当時、別の会社でジュエリーの仕事をしていたMIKAも、独立して好きなものを作っていきたいな〜と思っていたタイミングと重なり、だったら二人でやろうよ!ということになりました。役割分担としては、彼女がデザインを描き、私がディレクションをしています。どちらかというと、私の方がトレンドを意識するタイプで、MIKAはコンサバ。だから二人合わせて丁度いいねということになりました。今はMIKAが産休に入っているので、私一人でやっています。
国際線の客室乗務員で得たもの
私は客室乗務員だったんです。国際線勤務でしたので、1年の半分は海外でした。ですので、日本にはない素敵なジュエリーをたくさん目にすることが多く、日本では買わなくなってしまったんですね。それに、海外のマダムたちのジュエリー使いを見ていると、すっごく刺激を受けて! 日本でこういうものがあったらいいのに、という思いがどんどん強まっていってジュエリーブランドを作ってしまいました。
製作はインド
MIKAが産休に入ってから、パートナーが彼女からインドの職人さんになりました。MIKAと作っていたときは、今よりももう少し繊細なデザインが多かったのですが、コンセプトは当時と同じ「天然石」と「ハイアクセサリー」です。ただ、製作を日本からインドベースに変えて5年になりますが、ハンドメイドで製作しています。
偶然の出会いなのですが、インドの職人さんとはアメリカで知り合いました。でもその時はこうなるなんてまったく想像していなかったんです(笑)。もともと、インドは世界中から宝石が集まる場所なので、買付には一人でちょくちょく行っていました。ですが、そこで作るという発想はなかったんです。そんな頃、その職人さんからメールがあり、「こんなきれいな石を仕入れたんだけど、興味ない?」と連絡があったんです。実は買付で私も丁度明後日からインド行く予定もあり「あら、これって運命?」なんて思い会ってみることにしました。ところが実際にお会いしたら、私が思っていた人と違っていて、私が勘違いしていたんです(笑)アメリカで知り合ったもうひとりのインド人の方だったんです。しかも彼は待ち合わせ場所に30分も遅れてきたので、私にしてみれば、覚えてない人で、なんだかいい加減だわ、と思って(笑)「こんなに遅れて来る人とは私はビジネスできないから。最初の信頼関係も築き上げられない」と話したら、「明日出直すので、もう一度チャンスをください」というので、次の日会うことになりまして。今度は30分前に来ていたので、それなら彼の工場にも行ってみようかな、ということに。そしたら、すばらしいものを作っていたんですよ! もう私はうれしくなり、その場でつくりたいもののデッサンを描いて日本に帰ってきたんです。後日送られてきたサンプルも納得でスタートしたんです。偶然が重なり、導かれてできたんです。工場はインドのジャイプールにあり、今は年に2〜3回行って、日本人は細かいから嫌だと言われながら、職人さんと関係を築いています(笑)
自分でご褒美に買える可愛いお値段
ラ・スールは自分へのご褒美で買える、アクセサリーとして楽しめるカジュアルなジュエリーという意味で「ハイアクセサリー」と呼んでいます。ですが、素材にはこだわっていまして、すべて原石から選んだ天然石を使っています。インドに行った際に、職人さんから見せてもらい、私が直感ですべて厳選しています。石ってすごく面白くて、毎年新しいものが登場するんです。例えばこれは新作ですが、天然石を一度砕いて、圧着させて塊にしているんですよ!
石のカットもオリジナル
石のカットもオリジナルです。職人さんからトブ(トモコババを略して)と言われていて、トブカットと命名されています。特徴はどの角度からもキラキラ輝くように、カットを施してもらっています。原石から、形もカットも私のオーダーで作るようにしています。天然石の魅力は、カットによって色味が変わるところや、内包物があるところです。それも天然石の味としてみなさんに楽しんでいただけたら、と声を大にしてお伝えしたいです。
安価の工夫
ラ・スールはすべてシルバーにゴールドのコーティングをしているので、このお値段が可能なのです。ただ、厚くメッキをかけているので、色落ちもしにくいように工夫しています。
このシリーズが誕生したきっかけは、1万円以下のものを作りたい、というアイデアがあり、金額からスタートしました。自分で気軽に買える金額っていくらだろう?と思ったとき、1万円以内だったらポンと買えるんじゃないかな、と思って。でも安価だけれど、安っぽいものは絶対に嫌だったので、1万円の中で最大限エレガントに仕上げたいと思い、ペアシェイプのカットに行き着きました。このお値段で、このクオリティ!ってところに共感をいただき、色違いで求めてくださる大人の女性もたくさんいらして、うれしかったですね。
こちらはHAPPY PLUS STOREでも人気のカットですが、ハートシェイプなど、色々ございます。みなさん値段を言うと驚かれて、内心ガッツポーズしています(笑)。
リングもロングセラー
私がしているリングもロングセラーです。このリングや、イニシャルチャームのネックレスなども人気があります。今後はこのチャームに取り外し可能なカラーストーンをつけて発売しようと思っています。
チェーンの工夫
イニシャルチャームのチェーンは、あえてチェーンだけでも付けられるよう、カットを施したものにしています。チャーム自体も取り外せますので、お手持ちのチャームともコーディネートできるよいにしています。あえて50センチにしているのは、だいたいみなさんのお手持ちのものって40センチぐらいが主流なので、重ね付けを楽しめるよう考えてつくりました。
重ね付けのための繊細デザイン
重ね付けを意識しています。みなさんお手持ちのアイテムにプラスしてアレンジして欲しいので繊細なデザインにしています。私自身も重ね付けが大好きで、ジュエリーもコーディネートで個性を出していただけたらと思います。それに日本人は、繊細なものを好まれる方も多いので、宝石も小ぶりなサイズが売れるますね。使い慣れている方は大きいものを好まれますが、小さい方が圧倒的に需要があります。
話題のTOMOKOさんのSNS
インスタ(@lasoeur_jewel) でも重ね付けを色々提案していますが、それを見て購入してくださる方も多いですね。トレンドはあまり意識していなくて、あるものをそのときの気分で付けています。洋服も大好きですが、どちらかというとジュエリー、バッグなどの脇役が好き。そういった名脇役でメインの服を際立たせたいというのが私のテーマです。
実店舗もオンラインショップもなし
実店舗もなく、展示会もせず、オンラインも自分たちではやっていません。取引先とのお付き合いを大切にしていきたいので、中途半端には始めたくないんです。ちょっと珍しいですよね。取引先の方には、訪問販売って言われているんです(笑)。そういったやり方でも印象づけられたかなと思います。最初は、私たちがお店や会社へ直接連絡し、アポイントを入れて地道に始めたんです。
天然石って特にシーズンというものがないのですが、比較的豊富なのは春から夏ですが、私は年に2回コレクションを発表しています。これからも、もっともっとアイデアを実現していきたいですね。客室乗務員だった人ってじっとしていられない人が多くて、働くのが大好きなんだと思います(笑)。
撮影/岡本卓大 取材・文/土橋育子 構成/内山しのぶ